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もっか編集中につき
2018年02月07日編集者って、何、してる 2
こんにちは。先日、編集者が何をしているのかをお話しはじめて、目次を作ることを丁寧に、きちんと行う、というところまでお話しました。
目次の作り方はいろいろありますが、その方法については別の機会に譲りましょう。
目次案ができたら、著者と打ち合わせをします。複数の著者の共著の場合は、まとめ役となる編著者と打ち合わせをすることになります。
著者からの原稿がすでにある場合は、その原稿の章立てなどを見直し、章の移動や加筆、削除なども含め、目次を組み直し、それができたら著者と打ち合わせをします。
著者や編著者と打ち合わせをして、お互いに納得のいく構成になれば、いよいよ執筆依頼をします。
文体、統一表記など大まかな決まり事を含め、文字数など執筆にあたって注意してもらいたいことを伝えます。
執筆期間は編集者は暇? いいえ、そんなことはありません。この間にデザイナーと打ち合わせをして、どのような紙面を作っていくかイメージをかためていきます。
本は原稿の良さだけでなく、見た目(紙面デザイン)がとても大切な要素です。読みにくい、読みやすいは紙面デザインに左右されることもあります。たとえば、文字数が多く、少し難しい表現の多い原稿であっても、文字色を墨ではなく、少し茶系の特色を使ったり、行間を広めに取ったりするだけで読みにくさは緩和されることがあります。
組版も編集者自身がする場合も少なくありませんが、私はできるだけデザイナーに入ってもらうようにしています。私が「こういうイメージの紙面にしたい」と好き勝手に希望をしゃべっても、しっかりと受け取って形にしてくれる。そういう力量のある書籍デザイナーの存在は、本を作るうえでとても重要だと思っています。もちろん予算のあることですから、無理な場合は自分で組版も行いますが。
(つづく)
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